神が秘め隠していた万能の鉱石

「思うに、元始の水素、宇宙を作った元始の水素は、鉱石の存在する限り永遠に、人間を助けるために働きを続けるであろう。そして将来の恩恵はこれからである。

神様が、日本の宝として今日まで誰にも利用させなかったわけは、神様だけが知っていることであるが、神様がこの報告を書かせたということは、利用してよい時期が到来したことを日本国政府と国民に宣言したことと、私は諒解している」と芹沢は記している。

こうしてみると、一種の錬金術のような胡散臭さを感じる向きもあろうが、芹沢の共同研究者は、友人でもある防衛庁航空技術研究所の元所長・海法泰治だった。実験の大半は、海法の自宅に設置された炉で行っていたという。海法は、芹沢以外では鉱石の秘密を知っているただ一人の人間でもあった。


最後に芹沢は、報告書を書いた理由として「日本国政府の管理下で、組織的な研究と広汎な利用法を開発すべき時機が到来したと信ずるからである。政府の関係当局者が、鉱石のもつ新エネルギーの重要性を認識して、速やかに調査研究に着手する方針を決定していただきたいのが私の第一の祈りであり願いである。

私は、神様ごとを国家やすべての人に強要するつもりはないが、この鉱石を日本だけに隠して置いた神様の心は、日本を物心両面から助け、日本をまず平和の楽園として、延いては世界の平和を招来したいいうにあるから、私も神様の心に従って、鉱石が政府の手によって一日も早く平和利用も門出をすることを祈るのみである」と結んでいる。

芹沢は、井出クニの予言もあり、この鉱石が日本の招来に必ず特別に役立つものになることを信じて疑わなかったが、その裏付けとなる実験データも膨大に用意していたという。

芹沢から報告を受けた鉱石に関して、三木首相がどういう反応を示したか、また、その後この鉱石の研究がどうなったのかは、三木首相はもとより、芹沢が亡くなったこともあって、歴史の彼方に埋もれてしまっている。

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引用元)

天理の霊能者 中山みきと神人群像 (Psy-ence book) [ 豊島泰国 ] 天理の霊能者 中山みきと神人群像 PSY-ENCE BOOK / 豊島泰国 【本】