人を神様にして

私は神様が見えましてから、十八年というものは振動のない時は一日もありません。

自分は、実に辛(つら)い思いをしております故(ゆえ)少しも神様やと思うことが出来ません。天啓(てんけい)というものが、または天より神様が力を授(さず)けてくだされましたのか、ただしはそういう罰(ばち)が当たったのではないか、気違いか阿呆(あほう)か何やら分かりません。ただ、さすってあげますと助かるとか治るとのことでございますから、お助けさせていただいております。

皆さま、人のお助けをなさりたい方がありますなら、私を助けると思うてお越しになりましたなら、その力をお譲(ゆず)りいたしましょう。

私の教えのお話は、だい一は、国を大切。二には、我が身内を大切、三は、我が身を大切。

そして、神と仏(ほとけ)を忘れんようにしていき、義理と人情とまことを忘れんようにするべし。そして堪忍(かんにん)と辛抱(しんぼう)と世の中の人を神様にして、その人の言うてのことを信じ。また、自分の言うことを信じてもらい、互(たが)いに神になりて拝(おが)み合いをして通れば自分の心に神が増します。


病(やまい)というものが、金や薬で治るのとは違います。自分のまことで病は無くなります。金や薬で治るなら金持ちは死にはしません。どんな人でも一度は死にます故、一日でも心優しく持ちて、人も喜ばし、家内も睦(むつ)まじく暮らして、我が国の名誉(めいよ)を世界に見てもろうていくのが我が国のためかと思います。

かりそめにも、肋膜(ろくまく)やとか肺病(はいびょう)とかいうような、親きょうだいでも嫌(きら)うような病を患(わずら)わぬようにせんと、我が国のことを外(ほか)の国に笑われてはいきません。この肋膜肺病は心の持ち方にて直ぐに治ると思います。

もしも皆さん、人というものは、神と仏とまことと堪忍と辛抱。この五つを忘れんようにとするならば、病もなし、家もおさまるし、またはお金も出来ますし、または人さんのためにもなるし、または国のため、我が身のため、または稼ぐにもどんなに面白(おもしろ)く働けるかも知れまん故、五つの理(り)だけは忘れんようにしてくださいませ。

これを忘れんようにして、何事も十分に堪能(たんのう)して暮らせば、まことの道が神であり、そして皆さん、病というものは、患(わず)ろうて寝ることばかりでなし、心の患いが本当に悪い病。この心の患いをすることにいろいろなことになります故、どうぞ皆さま、我が国は大切。みな上には、皆さんを想い、どんなにご苦労をなさるかも知れません。故、どうぞ皆さん心の病をなくして、はやくまことの心になりてくだされ。たのみます。

(続く)