駆け込んできた役者

その昔、大阪に公演にやって来た役者が、付き人と伴に朝日神社を訪ねてきた。

「声が、急に出なくなりました。こちらで助けていただけると伺いました…」

たまたま庭の掃除を手伝っていた町民の老女は困り果てたが、最後には「お下がり」を差し出し帰っていただいたという。

その後、その役者は、声が出るようになり大阪での公演は、無事終わったとの連絡があった。


朝日神社を訪れられても、誰もいないことがあります。

もちろん、親様はいらっしゃいません。

お札も差し出す必要もありませんし、賽銭箱さえありません。

運よく当番の人間がいれば、丁寧に案内してもらえると思います。

お帰りの際は、お下がりを・・・。封筒の中身は「お塩」です。

くれぐれも取り出す際はご注意を・・・。


気分の悪い時には、神様のお塩で塩湯を頂く。

また、外科の手当てとしては、塩一合と水二升の割合で洗面器にでも入れて、熱く沸かしタオルを絞って、その局部を一回、二、三十分ほど続きに温める。

そして、一日に三回くらい湿布をすればよい。

親様は、「いらいらぜず、心を落ちつけて自然に待てばよい」と、仰せになりました。